サプリメントアドバイザー・メモ -3ページ目

葉酸

細胞分化やDNA合成、ガンの予防にも

<<なぜよいの>>
葉酸はビタミンB群の水溶性ビタミンで、体の中の様々な反応に関わります。
数十種類の酵素と関係してDNAの合成や細胞分化に作用します。
胎児や乳幼児といった時期の細胞分化が活発な時期には大切の成分です。

脳や脊髄の先天的異常や発育不全にも有効であるため、特に妊娠初期の女性は積極的な摂取を。
アメリカや日本の厚生労働省も、妊娠を希望している女性にに対して1日に400μgの摂取をすすめている。

葉酸が効果的なのは女性だけではなく、いろいろな研究からわかってきています。
例)
ガンの予防作用:葉酸は肺ガンや直腸ガン、子宮頸ガンの予防に役立つとされ、喫煙や避妊薬の使用、出産など子宮頸ガンのリスクを持つ女性のガン発症率を十数年調査した結果、葉酸の投与で発生率が2分の1から5分の1に低下したというデータがある(米・アラバマ大)。

また、葉酸およびビタミンB群と心臓発作の関係では、5つに分けられた被験者集団のうち、葉酸を最も多く摂取したグループの発症率は、最も少ない摂取量のグループより30%前後低かったという結果もあります(米・ハーバード大)。
これは、葉酸には血液中に蓄積するホモシステインを減少させる働きがあるためです。
ホモシステインは動脈を攻撃し欠陥を傷つけるが、葉酸を摂取することで、このホモシステインが減少して心臓病や脳卒中を予防できると考えられている。

<<摂取について>>
葉酸は枝豆、そら豆、白インゲン豆やウズラ豆、アスパラガス、ほうれん草、ブロッコリー、オクラなどに多く含まれています。
1日に摂取していただきたい量の目安は400μgです(上限は1mg)。

ナイアシン

脂質・糖質の代謝に作用

<<なぜよいの>>
ナイアシンとはニコチン酸やニコチン酸アミドなどの総称です。
生体の中に最も多く存在するビタミンです。
魚肉のほか、鶏肉や緑黄色野菜、豆類、米ぬかなどにも含まれています。

ナイアシンの働きの一つは、体内で重要である酸化還元酵素の補酵素の構成成分として、糖質や脂質の代謝を促すことです。
体内で必要なエネルギーのうち、60~70%はナイアシンから作られるエネルギーに頼っているといわれています。
血行が改善され、脳神経の働きを強めたり、心筋梗塞の再発を防いだりといった効果があります。

ナイアシンにはぜんそく患者の喘鳴を起こりにくくする効果があります。
これは体内でいろいろな炎症を引き起こすヒスタミンを減少させるためと考えられています。

<<注意点>>
正しく用いることで悪玉コレステロールを減らし、善玉を増やす作用があります。
コレステロールの濃度改善が期待できるほど大量に摂取すると、神経過敏、頭痛、下痢などの副作用が現れます。
30mgほどの摂取で顔面が紅潮してかゆくなるなどの症状も現れます。
しかしながら、この症状はニコチン酸に多くみられ、ニコチン酸アミドにはみられません。

<<摂取方法>>
ナイアシンはいろいろな食物に含まれています。
よって、日常の食生活から適度な量を摂取することが可能です。
1日の必要量は、
成人男性で15~17mg程度
成人女性で12~13mg程度とされています。

パテント酸

化学化合物を分解、中毒の予防に

<<なぜよいの>>
脂肪酸や糖がエネルギーになるときに必要になる成分です。
栄養素の働きを助ける重要な補酵素です。
パテント酸には化学化合物を解毒する働きがあります。
例)
パテント酸を含む物質である、コエンザイムAには、除草剤や殺虫剤でに配合される有害な化合物の多くに対する解毒作用があるとされています。

また、副腎皮質ホルモンの合成を促し、脂肪や糖の利用など、代謝経路に必要成分と考えられています。
さらに、免疫力や自律神経の働きを高める作用もあります。

パテント酸が不足すると、皮膚炎や不眠などが生じます。
しかし、このような症状は重度のビタミンB不足でない限りあまりみられるものではありません。

<<摂取に関して>>
パテント酸は一日に5mg程度摂取するとよいでしょう。
牛のレバーで3切れ、大豆でだいたい2カップほどです。

ビタミンk

血液と骨に不可欠

<<なぜよいの>>
ビタミンKは怪我をしたときの出血や内出血の時に血液を凝固させる働きをします。
血液凝固に働く因子のいくつかのタンパク質合成に必要なビタミンが、
ビタミンK
なのです。
ビタミンKが不足すると、正常な血液凝固ができないことがあるため出血が抑えられず、出血多量になることがあります。

その他の血液への働きとしては、月経時の多量出血を減らす、内出血と破れた血管から体内出血を予防する。

また、カルシウムが骨へ沈は着するときに必要となります。
タンパク質の合成に関わります。

一般的にカルシウムと関係が深い、ビタミンDや骨のタンパク質成分であるコラーゲンの形成に関わるビタミンCとともに、ビタミンKも骨には欠かせません。
また、ビタミンDが筋肉カルシウム量が減ったときに骨からの供給をするように、ビタミンKは骨からカルシウムが流出していくのを押さえる働きもしている。
骨粗鬆症の予防などにも有効であるといわれている。

ビタミンKには2種類あります。
ビタミンK1:緑葉野菜に含まれています
ビタミンK2:腸内細菌や発酵食品に使われている細菌によって作られている

<<注意点>>
合成ビタミンK(ビタミンK3)を一度に過剰に摂取した場合、貧血や血圧低下などの症状が出る場合があります。
これは一日の所要量の50倍以上の摂取で生じます。

<<摂取方法>>
妊娠中や授乳中の母親がビタミンKの不足である場合、胎児や赤ちゃんへ影響を及ぼす場合があります。
まだ腸内細菌が発達していない新生児は、ビタミンKを体内で合成できないため少量を母体から補う必要があります。
生後1週間前後に起こる新生児出血といわれる便が黒っぽい状態のときや、生後2~3週間に起こる場合のある頭蓋骨出血の予防にも有効である。

ビタミンB12

貧血予防に

<<なぜよいの>>
このビタミンにはコバルトがはいっていて、とても大きな分子です。
さらに、結晶が赤い
主な働きは赤血球の生成を助け、貧血を予防すること。
女性に多い貧血の原因は、鉄分の不足。しかし、
他にも原因があるのです。それは、
ビタミンB12の不足
先にも申し上げたとおり、ビタミンB12は赤血球を形成し、血液を作ることで、貧血を防いでくれるのです。

他には、成長を促進、食欲を増進させる、エネルギーを増大、脂肪や炭水化物、タンパク質が適切に使われるようにする、精神を安定させるなどがあげられます。

神経細胞内の表面の脂質膜の合成にも関係しており、末梢神経の傷の回復にも効果があります。
実際に、腰痛などの治療にも用いられています。
したがって、腰痛や肩こり、手足のしびれにも有効なサプリメントとして考えられます。

さらに、ホモシステイン血症とも関わりがあります。
遺伝的なもの以外では、ビタミンB12不足によって引き起こされる、ホモシステイン血症は、進行すると動脈硬化や心筋梗塞などの危険が高まります。
ビタミンB12は、葉酸とともに核酸の合成を助け、脊髄や胃腸の粘膜などにも効果を発揮します。
また、脳や神経とも関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。

<<摂取方法>>
ビタミンB12は動物性の食品に含まれています。
ビタミンB12は胃液から作られる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子といわれるものですが、胃ガンなどで胃を切除したり、胃粘膜の障害などがある人、これが作られずにビタミンが吸収されてないこともあります。

カルシウム不足もB12は吸収されなくなります。

月経中および月経前の女性にはビタミンB12は有効だといわれています。
このビタミンの持つ、造血作用や精神安定作用が月経に伴う諸処の問題を解消してくれるからです。

ビタミンB6

脳や皮膚、神経を正常に保つ

<<なぜよいの>>
このビタミンB6は、タンパク質の代謝に必要不可欠なものです。
その他、大脳の刺激伝達物質の生成や神経の刺激伝達のアミノ酸の生成にも必要です。
ビタミンB群にいえることは、そのビタミン自体に、
栄養もカロリーもない!
ことです。
ただ、エネルギーを効率よく生み出すためにはなくてはならない物質なのです。

また、免疫力を高める物質でもある。
→アレルギーに強くなる。
月経前の女性特有の症状、頭痛やだるさなどの月経前症候群を軽減する役割もしてくれる働きがあります。

ビタミンB6が不足してくると、貧血や動脈硬化、脂漏性湿疹、口内炎などを引き起こすといわれています。
また、妊娠をするとキサンツレン酸という物質が排泄されるため、妊娠中毒症やつわりを起こす。このキサンツレン酸は、アミノ酸代謝の異常から起こると考えられる(ビタミンB6不足が原因といわれている)。
したがって、妊娠中の女性は通常以上のビタミンB6を摂取することをおすすめします。

ビタミンB6は脂肪の代謝にも影響します。
肉や魚などの動物性タンパク質や脂肪を含む食品を多く摂取する方はビタミンB6を摂取しなければなりません。

<<注意点>>
神経障害を予防してくれるビタミンB6ですが、過剰摂取すると神経系の生涯を起こす可能性があります。
その際の症状は、不眠など・・・

<<摂取方法>>
ビタミンB群で関わりがある。
例として、ビタミンB6が活性型に変化するときにビタミンB2が必要になります。それぞれが連鎖して、B2の欠乏はB6の欠乏を、B6の欠乏がB2の欠乏を促してしまう。
いろいろなビタミンを一緒に摂取して相互作用を。

ビタミンB2

栄養素の代謝を助けます

<<なぜよいの>>
ビタミンB群の特徴である、補酵素としての働き。
その中でも明確であるのが、
ビタミンB2
です。

成長に欠かすことができないエネルギーの代謝や、多くの栄養素の代謝に関係のあるフラビン酵素の補酵素として大切な働きをしている。

糖質やタンパク質の代謝と脂肪分解や合成などにも関わるので、脂肪の摂取量に比例してビタミンB2の必要な量も増えてきます。

ビタミンB2は美容のビタミンであり、皮膚や粘膜を保護し、肌や爪、髪の発育や体の抵抗力を高め、成長と生殖を助ける働きもあります。

ビタミンB2が不足すると、油っぽい肌になったり、湿疹ができたりする。さらにもっと、欠乏しますと、舌に熱や痛みを伴う舌炎、唇が赤く腫れる口唇炎、眼精疲労、白内障、生殖器の炎症なども現れる。
さらには成長が停止することもある。

<<注意点>>
過剰摂取によって、希に起きる症状が、かゆみ、しびれ、痛みなどがある。
また、抗腫瘍薬(抗ガン剤)を服用している場合、ビタミンB2を多量に摂取すると、薬効が軽減する。

<<摂取方法>>
ビタミンやミネラル全般にいえることですが、バランスよく摂取することが大切です。

潰瘍や糖尿病などで、長期間の食事制限を実施している方などはビタミンB2の不足という結果の方が多い。

効果を最大限に発揮させるためには、同時にビタミンB6、Cを摂取すると良い。

ビタミンB1

脳の働きを活発に

<<なぜよいの>>
ビタミンB1は疲労回復のビタミンです。
炭水化物や糖質をエネルギーに変換するのに必要なものです。
脳の原動力であるブドウ糖なども、エネルギーに変える。
そのエネルギーを作り出す途中でできた乳酸は、肝臓や腎臓に運ばれてブドウ糖に転換されエネルギーとして使われる。
乳酸のエネルギー転換に必要なのが
ビタミンB1
です。
ビタミンB1が不足していると、乳酸が転換されずそのまま蓄積してしまうのでだるさや倦怠感などを感じることになるのです。
乳酸は疲労物質ともいわれています。

脳は末梢神経を司ります。
脳にはブドウ糖が活動エネルギーとして必要なのです。
ブドウ糖を作るためにはビタミンB1が必要なので、欠乏すると足がしびれたり、運動能力が低下したりします。

ビタミンB1の欠乏でもっともひどい症状は脚気です。
全身の倦怠感に加え手足が重くなったりむくんだりというような症状が出る。
また、脳へのエネルギー不足は精神的な不安定という状態も引き起こす。
ビタミンB1は精神状態を安定させ、疲労とストレスにも効果を発揮します。

最近では、脳内の神経伝達物質を正常に保つ働きがあることから、アルツハイマー病にも効果があるとの報告もある。

<<注意点>>
ビタミンB1は余分に摂取しても、必要量以外は排出されます。
体の組織や器官に蓄積することはありません。
したがって、副作用や毒性もありません
しかし、清涼飲料水などを大量に飲むと、糖質の代謝が過度におこなわれ、ビタミンB1が欠乏する場合があります。
甘いものを過度にとって、食欲が落ちる原因は一時的なビタミンB1が不足、欠乏しているためなのです。

<<摂取方法>>
ビタミンB1は水溶性であるため、他のビタミンB群と同様に、多量に摂取したとしても体内に蓄積されません。
効果的な摂取方法は、ビタミンB群(8種類)が入っているビタミンを摂ることをお勧めします。相乗効果があるために一度に摂取する方がよいのです。
さらに、1日分を2回に分けて摂る方が吸収率も良くなります

ビタミンE

抗酸化作用が老化を防ぐ

<<なぜいいの>>
人間の体の中で一番酸化の危険にさらされているのは、
生体膜細胞の不飽和脂肪酸
です。
これらが酸化し、過酸化脂質が増えると体の機能が低下し、老化現象が起きたり異常な細胞ができて病気になったりするというような原因になります。

血中の過酸化脂質の量は40歳から急激に増加してくる。
したがって、その年代以降の方はビタミンEの摂取につとめていただけると良いと思います。

ビタミンEは血管を健康に保つという働きもある
血中コレステロールが酸化し、変性したものが血管の壁に張り付いて血液の流れがスムーズでなくなる。
これが動脈硬化です。
ビタミンEはその抗酸化作用で血管を健康に保ち、血液の流れを良くしている。
さらに、悪玉コレステロールを運び出して血管の中をきれいにし、善玉コレステロールを増やす働きを持っている。

ビタミンEは、女性ホルモンと男性ホルモンなどのステロイドホルモンの代謝に大きく関係する。
これは胎盤の中に特別なタンパク質ができることで妊娠するのだが、ビタミンEがこのタンパク質の生成を促進しているからと考えられている。

更年期になると、体の中のビタミンEの濃度が低下するため、摂取量を増やしておくと更年期障害の程度が軽くなる。
男性もビタミンEの投与により、精子の増加、精力減退防止などにも効果があるといわれている。

最近では、ビタミンEを大量に投与することでアルツハイマーの進行を抑えるという研究結果も発表されている。

末梢の毛細血管の流れをスムーズにすることや新陳代謝を活発にさせることもビタミンEの働きの一つである。
冷え性や肩こりの人もビタミンEを摂取することで症状が緩和される。
またお肌のトラブルに悩んでいる人もビタミンEの摂取をお勧めしたい。

<<摂取方法>>
ビタミンEのサプリメントには
天然型:d-α-トコフェノール酢酸エステル

天然:d-α-トコフェノール表示
に分類されている。
体内への吸収や効能は天然のものが優れている。

ビタミンD

骨や歯をつくる

<<なぜいいの>>
ビタミンDは太陽光線と食事から得ることになります。
太陽の光(紫外線)が皮膚の脂肪に作用して、体の中に吸収されます。
また、食事から摂取されるビタミンDは、腸壁(小腸)から脂肪と一緒に吸収されます。

ビタミンDが不足して生じる症状は、
骨が弱くなり骨折しやすくなってしまう

骨密度が少なくなり骨粗鬆症になってしまう

虫歯ができやすくなる
などいくつもあります。
カルシウムやリンとともに骨の形成になくてはならないビタミンです。

体の中に入ったビタミンDは、腸でカルシウムの骨への運搬をし、さらに、カルシウムが骨に沈着するのを助けます。
また、筋肉中のカルシウム減少が生じたときには、骨からカルシウムを分配することもします。
カルシウムの摂取が少ない場合には、尿中にカルシウムが排泄しないように再吸収させる役割もします。

骨と同様に、カルシウムが材料となっているのが『歯』です。
ビタミンDが不足し、歯のエナメル質が弱くなり、虫歯ができやすくなるパターンが多いのです。

ビタミンDはカルシウムの吸収を促します。
摂取しすぎると腎臓にカルシウムが沈着し、腎臓病になることもあります。
過剰摂取は小さい子供、特に乳幼児で注意が必要です。
その他では、喉が渇く、目が痛む、皮膚のかゆみ、吐き気、下痢、頻尿などの症状が出ることがあります。

<<摂取の仕方>>
日光浴をすることでも摂取が可能なビタミンです。
ビタミンDは、ビタミンA、C、コリン、カルシウム、リンなどと同時に摂取することで、相乗効果が得られます。